読書に技術はいるのか?
呉氏が言っている通り、読書には二通りある。「味わう」読書と「知る」読書である。後者にはそれなりの技術なり方法が必要だと思う。
本書で呉氏は、読書カードの取り方・作り方、探書手帳について語っている。またブックリストなども付している(多少古いものもあるが、今でも読む価値のあるものが紹介されている)。そういった「実践的」な部分に関して、呉氏は建設的な意見を提示し、読者の知的好奇心を刺激している。大変役立つ。「技術」である。
しかし、この著作の目玉は少し別のところにあるように感じる。呉氏は何よりも、書籍(権威)に対して毅然とした態度をとるべきことを、この著作の中で教示しているのではないか。呉氏は、右であれ左であれ、本物は認めるが、偽者は認めないタイプの人間である。
知的態度を見直す為に、今一度読まれるべき著作ではないか。